top of page

ゆく年くる年

202412月28日



またたく間に今年も年の瀬になりました。皆様もきっと、慌ただしくお過ごしのことでしょう。12月から1月になるだけのこと、そして仕事や学校の年度は3月まで続くのに、私達はこの節目をとても大切にしています。私も節目を歓迎し、何もかもすっきりピカピカにして、新しい年をスタートさせる文化を、良いものだなあと思います。


ぎふ音楽舞台が主催したコンサート「ピアノ三昧」〜フォーレ没後100年に寄せて〜は、11月30日に無事に終演いたしました。出演の皆さん、お力添え下さった皆々様に、あらためて感謝申し上げます。

ピアノのみのプログラム、フォーレにちなんだフランスの作曲家作品は、一般的には耳慣れたものではないと思いますが、お客様からは、聴きごたえがあった、美しい音楽だったなど、ご好評をいただきました。

本番前は緊張して手が氷のように冷たくなっていた人が、ピアノの前に座ると導かれるようにその世界に浸り、子どものように実に楽しそうに演奏していました。どれほどの研鑽を積んだか、演奏、指導には定評のある彼らを、音楽は子どもにしておいてくれるのでした。

私の中の幼くて成長しなければと思うところも、音楽のなせることかもしれません。アンコールでは1台6手の連弾、みんなで分け分けして弾きますとコメントしていました。


2024年10月15日から1ヶ月、私の暮らす岐阜県では「清流の国ぎふ文化祭2024」が開催されました。岐阜県教育文化財団の理事のお役目をいただいていることもあり、この間たくさんの舞台やコンサートを拝見しました。長年創作オペラに出演し携わってきたので、各地の舞台を楽しみにしておりました。前回の国民文化祭からご一緒していた 面々は各地の地域で中心的な人物となり 責任を持って 舞台を作っていました。 出演者の皆さんはもちろんのこと、嬉しいことに 若い 声楽家やお子さん達も多く 嬉々として 舞台に立っていらっしゃいました。その 舞台は私にはどこか懐かしく 、様式も 王道でした。 岐阜県では25年もの間、 毎年 継続して創作オペラを上演してきました。 地オペラ とも呼ばれ 愛されてきました。 その粘り強さや教えられ 習ったことを大切に守る 地道さは 、岐阜県の素晴らしい 県民性 であるかと思います。 反面、新しいこと 、未知なことに一歩を踏み出すことへの慎重さ、 またそう 唱える人々への軋轢 も 多くあったのではないかと想像されます。 この2つの 良きところが 両輪となるように祈り、 私も ささやかな 取り組みや行動を続けていきたいと思っています。


 さて 新年の2025年は1月5日の「 初春 コンサート」で幕が開きます。 ありがたいことにチケットは完売 、満員御礼となりました。 お心にかけていただいて 本当にありがたく存じます。

 この年の瀬も私は練習に明け暮れることになりそうです。 ご来場の皆様どうぞお気をつけてお越しください。 この1年も音楽と共に在れたことに感謝しています。

 皆様どうぞお元気で良いお年をお迎えください。

篠田弘美

Comentários


bottom of page